Yellow Line
有木 陽美
軍手の「黄色い線」に着想を得たプロジェクトである。粗い糸で編まれたざっくりとした質感と、そのエッジに施される黄色い線。「軍手」という手袋は、この特徴によって独特のアイデンティティを持っている。この性質を抽出し、衣服に適用してみることで、これまでにない角度から、衣類の魅力を描き出している。制作したのはベーシックなインナー、タートルネックのセーター、野球のユニフォーム、ベビー用品などであったが、洗練されたファッションアイテムへの展開をも想起させる力を持っており、デザインの視点として優れた提案である。