基礎デザイン学科

science of design

形態論Ⅱ

「形態論Ⅱ」は、思想家、詩人のゲーテ(1749-1832)による自然観、形態学(モルフォロギー)にもとづく基礎的な形態研究のための演習です。
形態という概念がはらむ広大な造形領域を探り、形態学的アプローチを学びながら、デザイン・テーマを発見していきます。かたちの成り立ちを体験的に学習するために、日頃慣れ親しんだ身の回りのかたちを見つめ直し、そこに含まれる必然性や普遍性、そして環境との関係を探り当てていきます。

2016年 朝のかたち

「朝のかたち」というものがあるわけではない。そもそも朝はかたちではなく、時間というふわっとした概念である。それをあえて「かたち」にアブダクション(仮説形成)するのが課題のテーマである。朝起きてから視線に入ってくるすべて、触れているもの、感じていること、ふるまいや仕草もふくめて、朝という時間をつくっていくのかもしれない。そこでは、たしかに「朝のかたち」が、朝という明解な概念を生成しているのだろう。